田植え後、1か月くらい経つと、どこの田んぼも中干し&溝切りをやっています。
乗用や田面ライダー、昔ながらの歩くやつ、ひとそれぞれです。
中干し&溝切りってなに?
田んぼで、溝切り?
は?
何言ってんの?
稲が植えてあるし溝切りって意味が分からない。
こんな事を思われた方、正常です。
でも、水稲農家さんにとっては、とっても大事な作業なんです。
溝切りとは、稲と稲の間に水路(溝)を作る作業のことです。
中干しとは、田んぼの水を抜いて、一旦乾かすことをいいます。
中干しのメリットは、
- 過剰な株の分げつを抑える
- 根の張りがよくなる
- 稲刈りの時、コンバインが埋まりにくくなる
溝切り機
溝切り機にも、いくつか種類があります。
乗用タイプ : 田植え機を改造して、溝を2本づつ付けていくタイプ
バイクタイプ : 名前の通り、バイクのようにまたがって、溝をつけていくタイプ
歩くタイプ : 溝切り機を歩いて、押していくタイプ
今年は、バイクタイプでやりました。
こちらが、バイクタイプ(通称、田面ライダー)です。
エンジンをかけ、アクセルをあげると、車輪が動き出します。
この溝切り機に、バイクのようにまたがって、自重で溝をつけていきます。
数年前に購入したのですが、ハンドルが切れるタイプです。
これが、切れると切れないでは大違い。
向きを変えるのに、ハンドルが切れないタイプは溝切り機を持ち上げてやっていたのが、ハンドルが切れることによって、そのままUターンできてしまいます。
作業
溝切り機を軽トラに準備します。
こんな感じで、軽トラの荷台のあおりに、専用のアタッチメントをつけて溝切り機を載せます。
落ちないように、しっかりとくくりつけます。
溝切りは、中干しの途中で行います。
溝をつける適度な硬さに、調整します。
この、適度な硬さにするのが非常に面倒です。
晴れれば乾く、雨が降れば緩む、田んぼの高いところは乾く、低いところは緩い。
そして、田んぼによって水はけが良い田んぼと、悪い田んぼがあります。
それらの田んぼを、すべて同じ日に溝切り作業するので、完璧には出来ません。
最終的に溝ができてればいいか。ぐらいになってしまします。
ある程度乾かして作業する時には、溝切り機が動きやすいように少し(5㎝位)水を張っておきます。
この水のことを、走り水と言うらしいです。
今回は、水の量が少なかったので入れながらの作業になったのですが、走り水の恩恵をもろに受けることに。
田んぼの高いところにはまだ水が通ってなく、その所に行くと溝切り機が動かなくなってしまいました。
足で一生懸命漕いで動かし脱出。
これが、メッチャ疲れます。
しかも、何ヶ所かあったんです。
来年はこんなことにならないように、しっかり水の管理をしようと誓いました。
溝は、10~14株措きにつけていきます。
本当は、もっと細かい方がいいのでしょうが、大変なのでこんな感じでやりました。
また、Uターンするとちょうどこのくらいの株間になりました。
最後に、周りを1周して溝をつなげます。
作業途中の写真
田んぼの中で走行中にに撮った1枚。
こんな風景です。
こちらは、走行後の溝です。
土の硬さが緩すぎると、溝にならずにふさがってしまいます。
溝の交差している所の土を除いて、排水口につなげて完成
この溝が交差している所に土が溜まって堰をしているので、その土を取り除いてつなげます。
最初は、スコップを使ってやってみたりしたのですが、結局素手が一番早いことが分かりました。
昔を思い出して、泥んこ遊びです。
こんなのん気なことを言ってられるのも、最初だけ。
この作業、とても疲れます。
なので、溝の株間は開けばあくほど楽になります。
排水口につなげると、水が流れていきます。
この時が、気持ちいい瞬間です。
今回学んだことは、走り水はとっても大事!!と言う事でした。
来年同じことをしないように頑張りまーす(^^)/
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